風町読書会

のんびりゆったり。”あこがれ”を大切に。

彗星・風町読書会まとめ

10月26日に開催しました、彗星読書倶楽部さんとの合同企画

「彗星・風町読書会」のまとめになります😊

台風の接近により一度延期となったこちらの読書会ですが、

無事開催にいたり、盛会となりまして大変うれしく思います😌

詳しい内容やレポートは既に彗星読書倶楽部さんがとても丁寧に書いてくださっていますので、是非そちらもご覧いただけますと会の様子がより分かるかと思います🌟

 

以下は私なりのレポートになりますが、お付き合いいただけますと幸いです✨

 

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会場は風町読書会がお世話になっている浅草BearsTableさん。

この日も綺麗なお花が飾られていました🌼

 

今回合同企画ということで、彗星さんと何度かミーティングを重ねまして

前半で彗星さんの企画【断片読書会】、

後半で風町の企画【紹介型読書会〜1940年迄編〜】

という流れで行うことになりました。

参加者は女性6名、男性5名の合計11名で、5名・6名の席の2テーブルで行い、前半と後半の間で一度席替えをしました。

断片読書会というのは彗星さんが提案してくださった企画で

簡単に說明をしますと、昔の小説や詩から一遍だけを取り出して、

それらを冊子にまとめ、読んだみなさんが思い思いに感じたこと、考えたことをディスカッションするという内容でした。その際、事前に彗星さんが冊子のPDFを参加者に送り、事前に読んでいただくという形を取りました。

こちらの冊子、私も事前に送っていただいたのですが、

この文章はどう捉えればよいのか…?この意味するところは何なのか、どういう流れでこの文章に至ったのかしら…などなど、一遍ごとに様々なことを考えさせられましたね。

と同時に、私にこの断片読書会のファシリテーターが務まるのだろうかという不安も(笑)

しかしそこは彗星さんが進め方を予め文書で伝えて下さっていましたので(ありがとうございました…!)、なんとかなった…のでしょうか…なってるといいな…😂w

 

さてその断片読書会ですが、とても盛り上がったのではないかな…?!と思います!

どの断片が気になったかというところから始まり、だんだんとどのように感じたかということをお話していただいたり、本当に様々なご意見が出ました。過去の作品や作家について詳しい方がいらっしゃったこともあり、大変勉強にもなりました。

私自身結構熱く語ってしまったな…とちょっと後から恥ずかしさが出てきたり…😅しかし普段使わない脳をフル回転させた感じで、とてもわくわくする時間でしたね✨普段の風町にはない白熱した雰囲気があって新鮮でした。

(ちなみに、断片の中に銀河鉄道の夜を入れていただいたのですが、私のリクエストです😁)

断片読書会にあたり、断片の冊子、さらには解説集までご用意下さった彗星さんには感謝しかありません…!素晴らしい企画とご準備、本当にありがとうございました😊!

 

後半の紹介型読書会は、普段は縛りはあまり設けずにすることが多い風町ですが、今回はコラボ企画ということでクラシックなイメージの彗星さんに合わせて、1940年までに出版、執筆された本というテーマで行わせていただきました。

さてこのテーマ、一体どんな本、そしてどんな年代のものが集まるのかとても楽しみにしていました…!

というわけで、風町側のテーブルの本のみとなりますが、簡単に紹介したいと思います♪

 

໒꒱「ドストエフスキー詩学ミハイル・バフチン(著)、望月 哲男 (翻訳)、鈴木 淳一 (翻訳)

ドストエフスキーの詩学 (ちくま学芸文庫)

ドストエフスキーの詩学 (ちくま学芸文庫)

 

ミハイル・バフチンは、ドストエフスキーの研究をしている第一人者。

小説の形としてのポリフォニー論、カーニバル論といった論理を提唱しているようです。

ポリフォニーやモノフォニーはもともと音楽用語ですが、小説に当てはめた考えがどのようなものなのか興味深いですね。

 

໒꒱「小さき者へ生れ出づる悩み有島武郎

小さき者へ・生れ出づる悩み (新潮文庫)

小さき者へ・生れ出づる悩み (新潮文庫)

 

小さき者へ」と「生れ出づる悩み」の二編からなる小説ですが、

前者の方は父から子に宛てた手紙で構成されており、作者自身が子どもたちに送ったメッセージということです。一遍を読んでいただきましたが、グッとくる語り口に、とても強い想いが込められているのだなと感じました。

 

໒꒱「百鬼園随筆内田百けん

百鬼園随筆 (新潮文庫)

百鬼園随筆 (新潮文庫)

 

夏目漱石の弟子だったという内田百けんのエッセイ集。

借金をしていたり貧乏だったり、割と赤裸々にお金事情を書いているようで

そこがなんともおもしろい…独特のユーモアがあるのだそうです。

なんとこの表紙の絵は、芥川龍之介が描いたものだそうです!こちらもユーモラスですね笑。

 

໒꒱「月と六ペンス」サマセット・モーム(著)、中野好夫(翻訳)

月と六ペンス (新潮文庫)

月と六ペンス (新潮文庫)

 

(お持ちいただいた中野好夫さんの翻訳が見つからなかったので、同じ新潮文庫の商品を貼ります)

有名なタイトル、こちらは画家のゴーギャンをモデルに描かれた小説です。

月は幻想や夢、六ペンスは現実を表しているというお話が興味深かったです。

こちらの本のお話の最中に出た”文化の同一性障害”という言葉がすごく心に残りました。

 

໒꒱「風の又三郎宮沢賢治

童話集 風の又三郎 他十八篇 (岩波文庫)

童話集 風の又三郎 他十八篇 (岩波文庫)

 

こちらの本の中の「やまなし」を紹介していただきました。

実は断片読書会の時、既に何度かやまなしの話が出ていて、というのも

初めて触れた宮沢賢治は何だったかという話題の中で多かったのがやまなしでした。

聞いたことのないオノマトペ、でも聞いたことがあるような気がする…

そう仰っていましたが、すごくわかる気がしました。

言葉に対する素直さ、直感さ、何も起こらなくてよい…それにつながる優しさがあるんだというお話も、胸に刺さりました。

 

໒꒱「あしながおじさんジーン・ウェブスター(著)、岩本正恵(翻訳)

あしながおじさん (新潮文庫)

あしながおじさん (新潮文庫)

 

風町主催紹介本。

昔の本をあまり読まない方だったので、悩んだのですが…本屋でこちらの本を見つけて読んだところ、もうとてもとても好きになってしまったので紹介しました。

主人公で孤児のジュディが、ある紳士から支援を受け大学へ通い、その紳士をあしながおじさんと名付けて、あしながおじさんに宛てた手紙で構成される本です。

とてもキラキラとしたシンデレラストーリーなのですが、主人公の前向きさやユーモア、素直さにどんどん巻き込まれていくようで、読んだ後はすっかり感化されてしまいました。

続編があるようなので、是非読んでみようと思います。

 

 

以上になります!こちらのテーブルは大体年代が1800年代後半〜1900年代前半にまとまっていましたね😁

今回1940年以前という縛りを設けたことによって、お話の中で時代背景についての話題が上がることも多くて、その辺りは普段の読書会ではあまりないことだったなあと、新しい発見もありとてもおもしろかったです。

私自身普段昔の本を読むことが少なく、難しそうという思い込みも多分にあったなと感じましたので、これからはもっとフラットな気持ちで読んでいけたらよいなあと思えたので、今回縛りを設けてよかった!と思いました✨

 

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(隣のテーブルの紹介本も気になる……)

 

そんなこんなであっという間の3時間でした…!

ご参加いただいたみなさま、彗星読書倶楽部の森さん、この度は本当にありがとうございました😊

はじめてのことで緊張したけれど、とても楽しい時間になったかなと思います🌟

第2回もできるといいなあと勝手ながら考えておりますので、実現した際には是非またご参加いただけますと幸いです😊

 

それでは、ここまで読んで下さいましてありがとうございました!

また読書会でみなさまにお会いできることを楽しみにしています♫